マニ20
                  初代の荷物室付電源車。編成反対側のナハフ20とは異なった3枚窓
                 で20系唯一の短身17,503oの車体に2基の340PS/250kVAディ
                 ーゼルエンジン発電機を搭載し、三相60Hz/600Vの電力を2回線によ
                 り全車に給電する。側窓にはフィルター窓、モニタ形状の屋根には排気
                 口やラジエタファンなどが取り付けられ、車端には展望形の車掌室、室
                 内には監視要員室や便所などが設けられた。ナハフなどと同じく、固定
                 編成側は密着自連、機関車側は並形自連を装備している。荷物室の積
                 載重量は3t。3両のみ製造された。

                 マニ20 1 あさかぜ
                 
                 昭和34年4月戸塚。

                 マニ20 52 あさかぜ
                 
                 昭和33年10月品川客車区。

                 マニ20 52
                 
                 昭和33年10月品川客車区。

                 マニ20 52 あさかぜ
                 
                 昭和34年6月新子安駅。

            カニ21
                  基本的構造はマニ20と同様であるが、新聞輸送の需要に応じる為荷
                 物室を5tまで積めるように拡張し、車体長も20,003oと長くなった。荷
                 物室のオーバーヘッダーは鎧戸付近に荷物が積んである場合でも開閉
                 操作ができるように改良され、電源室には明かり窓が新設された。また
                 燃料タンクはマニ20の実績から1個で充分であることが確認されたため
                 、700g×2個から700g1個に減らした他、騒音対策のためエンジン
                 の排気口に消音器をつけた。

                 カニ21 1 あさかぜ
                 
                 昭和36年3月広島駅。

                 カニ21 52 あさかぜ
                 
                 昭和36年4月広島駅。

            カニ22
                  ディーゼル発電機の運転による騒音を低減し、電化区間では架線集
                 電方式によってより経済的な電力の供給ができるよう両用電源車として
                 本形式が登場した。荷物室を3t積として出力220kWの電動機と出力
                 250kVAの発電機を各2基搭載し、直流電化区間では2基のパンタグ
                 ラフ(PS-18)を用いて1500Vの電気を、直接架線から取り入れ発電を
                 行った。火災対策なども強化されている。

                 カニ22 52 さくら
                 
                 昭和36年3月名古屋駅。



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