定山渓鉄道特集−vol1

                  定山渓温泉への行楽客、石切山の石材や発電所用資材などの輸送を目的
                 として大正4年12月20日に資本金30万円をもって、定山渓鉄道株式会社が
                 創立された。その後幾多の困難があったが大正7年10月17日に白石−定山
                 渓間が開業した。開業当初の車両は蒸気機関車2両、客車4両貨車13両で
                 あった。
                  やがて昭和に入ると沿線の景勝と温泉の宣伝が効き行楽客も増加の傾向を
                 示したので高速電車による運転を計画、電化に必要な資金の過半を王子製紙
                 系の北海水力電気株式会社に仰ぐこととなった。昭和4年10月25日に東札
                 幌−定山渓間27.2kmにモ100形電車の運転が開始され、さらに札幌市内
                 及び国鉄連絡の利便のために北海道鉄道の東札幌−苗穂間3.1kmに電化
                 工事を施して、昭和6年7月25日から電車の乗り入れ運転が行われた。尚未
                 電化区間の白石−東札幌間2.7kmは昭和16年2月24日に旅客営業を廃
                 止している。
                  戦後沿線は住宅地として開発され、また豊羽鉱山も昭和25年6月から操業
                 を再開することとなって、活気を取り戻しロマンスシートの2等電車も出現した。
                 その後の豊平峡ダムの建設と共に貨物列車まで電化されている。しかし国鉄
                 千歳線の変化は大きく、同電車の東札幌−苗穂間の乗り入れについて国鉄側
                 が難色を示し同区間の電化設備は取り外されてしまった。そして他の地方鉄道
                 と同じく沿線道路の整備等によって鉄道としての経営は伸び悩み、線路敷を札
                 幌市が買い取ることとなった結果昭和44年10月31日、廃止された。


                 ED500
                  B−B直流電気機関車、昭和32年新三菱重工三原製作所製。
                 車体は箱形、前面は当時流行の固定2枚窓、塗色はブルーに白線2本というス
                 マートなもので、電動機は三菱MB−266−BFVR形。

                 ED5001

                 
                 昭和35年8月東札幌駅。

                 
DD450
                  B−B液体式ディーゼル機関車。昭和32年日立製作所笠戸工場製。
                 車体は中央運転室側扉付凸形、塗色はブルー台枠回り白線。機関がDMF
                 −31S形で国鉄のDD13形の系統に入る。尚所有者は豊羽鉱山で車籍が
                 定山渓鉄道にあった。

                 
DD4501
                 
                 昭和35年4月豊平駅。

                 モ200
                  半鋼製2軸ボギー電動客車。昭和8年日本車輌東京支店製。定員100
                 名。昭和39年10月13日モ2300形モ2301に改造された。

                 
モ201
                 
                 昭和35年4月豊平駅。

                 
                 昭和35年4月東札幌駅。

                 
                 昭和35年8月東札幌駅。

                 
                 昭和35年8月東札幌駅。

                 
                 昭和35年4月東札幌駅。



             次へ