国鉄レールバス特集

                  ディーゼル動車はその生い立ちからいって、閑散線区の経営合理化と
                 サービス改善に大きな役割を果たしてきたが、さらに輸送量の少ない閑
                 散線区向けに、当時西ドイツで成果を上げていたレールバスを模範とし、
                 昭和29年にキハ01形(旧キハ10000形)0番代が4両試作された。
                  製作費を極力抑えるために、機関に日野のバス用ディーゼル機関DS
                 21形6シリンダ標準出力60PS/1200rpmを、機械式の変速機とクラ
                 ッチには前進4段・後進1段のバス用が使用され、車体も小型で軽量、
                 二段リンク2軸車でまとめられたので、性能としては最高速度70km/h
                 、定員60名、自重約10tであった。
                  その後、昭和30年に寒地向け車両として機関をDS22形へ、また暖房
                 装置等も変更したキハ01形50番代が8両、昭和30・31年には車掌業
                 務の便を考慮して出入口を中央部の一箇所に変更したり、中央運転台か
                 ら左側運転台としそのため前面窓を3枚から2枚へと変更されたキハ02
                 形が17両、昭和31年後半にはその車体でキハ01形50番代の耐寒耐
                 雪構造を強化したキハ03形(旧キハ10200形)が20両、合計49両が
                 東急車輌のみで製造された。
                  登場時はその軽快なスタイルと当時としては珍しい暖色系のあざやか
                 な2色塗りのカラーリングで期待されたが、耐用年数を犠牲にしてたこと
                 による老朽化や、その小型化ゆえラッシュ時に定員をはるかに超過して
                 運転されていたことから、昭和44年3月キハ02 10を最後に、登場から
                 わずか10年前後で全車廃車されてしまった。

                 キハ01 55
                 

                 

                 
                 以上3枚昭和36年3月。レールバスで唯一形式が変更された車両。
                 昭和37年キユニ01 1に改造された。

                 キハ02 4
                 

                 

                 

                 
                 以上4枚昭和36年3月。



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