上信電鉄特集
上信電気鉄道の前身は上野鉄道である。明治26年8月1日高崎−下
仁田間に762o軌間の蒸気鉄道を敷設する計画のもとに創立協議会を
東京で開催。ついで明治28年3月13日上野鉄道株式会社が資本金40
万円で創立、同年12月27日発足した。明治29年4月全線の工事に着
手、高崎−上州福島間が翌30年5月5日竣工、5月10日より営業を開
始、ついで上州福島−南蛇井間が7月2日、南蛇井−下仁田間が9月8
日にそれぞれ竣工し、全線33,7kmの営業を開始した。
当初はさらに小梅線の中込に、すなわち上州と信州をつなぐ目標から大
正10年9月7日に上信電気鉄道に改称、大正13年12月これまでの76
2oを1067oに改軌、あわせて電化が完了した。
高崎駅
昭和32年4月高崎駅。
高崎駅
昭和32年4月高崎駅。
デキ1形デキ1〜3
大正13年に同社が改軌・電化をした時にドイツ、シーメンスシュッケルト
社から輸入したもの。車体は同じくドイツのM.A.N社。凸形の車体に板台
わく台車を付けたB−B形、パンタグラフが独特のカーボンスライダーを付
けたシュー1枚の大形のものである。車体側面が左右非対称で片面は平
でありもう片方には6枚の検査扉がある。
デキ1
昭和32年4月高崎駅。
デキ1
昭和32年4月高崎駅。
ED316
大正12年芝浦製作所で製造された伊那電気鉄道のデキ1形デキ6を、
昭和18年8月に国鉄が買収。昭和28年の改番でED31形ED316とな
り、昭和30年9月26日付で廃車となったものを同社が譲り受けた。その
際、凸形車体を箱形に取替え台車もブリルに履き替えている。
昭和32年4月高崎駅。
ED316
昭和35年7月高崎駅。
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